黒仔(クロコ)鰻のはなし
2020年以来の豊漁に沸いたシラスウナギ漁も4月に入り終盤となります。
昨年来、ここ数年の例により、1kg300万円を超える相場で池入れが始まったものの、あまりの豊漁で今までは40万円をも割る大暴落になってしまいました。それにより台湾、中国を初め、日本各地の漁場では禁漁を余儀なくされている所もあるほどです。
白く透明なこのシラスウナギも、池に入り数ヶ月すると徐々に黒みを帯びて参ります。この鰻をクロコと呼びますが、これは太陽の紫外線によって日焼けするためです。
池の中を元気よく動き回り、数ヶ月すると今度はおなか(腹)がだんだん青くなってきます。この鰻をアオと呼び、最も上質な鰻であると言われております。
私共では、このアオを1匹でも多く育ててもらえるよう、池主さん、問屋さんにお願いし、お客様に1年中おいしい鰻を召し上がっていただける様にと思っております。
鰻の成長とともに私共もしなくてはと考え、今日も火床の前に立っております。