大暑とうなぎの話

 土潤いて蒸し暑し、何を食べても美味しくなく、むわっと熱気がまとわりつく蒸し暑い毎日、暑中御見舞申し上げます。

 古くから万葉集にも歌われているように、この時期精のつく食べ物と言えば、やはりうなぎですよね。ビタミンAやDが豊富で、ビタミンAに至っては、蒲焼1人前に大人3日分の栄養が詰まっています。

 万葉集の中に登場する大伴家持(おおとものやかもち)が吉田石麻呂(よしだいしまろ)にあてた一首「いしまろに ものもうす なつやせによしというものぞ むなぎとりめせ」の通り、古くから鰻は美味・滋養にたけていた事が知られ、ここ一番の折には、うなぎを食べるべきだと言われて来ました。

 どうぞ皆様も鰻を食べて暑いこの夏を乗り切ってください。かんかんにおこった炭火の前で汗をかきながらもお客様の健康を思い、今日も火床の前に立っております。