うなぎと黒潮の話
マリアナ海溝付近で発生し、日本沿岸まで到達する海流を黒潮と呼んでおります。日本産うなぎには二種類あると以前にお話ししましたが、この二種類の稚魚(レプトセファルス)は、この黒潮に乗ってやって来ます。
11月頃、台湾付近を通り、やがて日本沿岸へと来るわけですが、徐々に成長し、その名もシラスウナギへと変わって来ます。今年はこの台湾でシラスウナギがまったく捕れていないそうです。過去10年間年々歳々漁獲量は減っているものの、これほどではなかった様です。
うなぎを取り巻く自然界も何かが変わって来ているのでしょうね。同じことが同じようにならないまでも、変わらぬ日常が大切に思えてならないのは私だけでしょうか?
ともあれ、日々変わらぬおいしさを皆様にお伝えする事こそ、私共の使命と心得、今日も火床の前に立っております。
一年間、ありがとうございました。皆々様、よいお年をお取りください。