冬のうなぎの話
近年益々工業化されてきた鰻養殖。効率と危険を考え、その技術は年を追うごとに進化しております。
11月頃から翌年3月くらいまで、夜、海から川に来た「白いダイヤ」と呼ばれるシラスウナギを生け捕り、28度以上の温水池に入れ養殖する訳ですが、そのなんと早い事。およそ7~8ヶ月で成魚となり、徐々に取り上げが始まります。
約1年かけて出荷終了。再び新たにシラスウナギを入れるというサイクルなのですが、では、冬の間に鰻はと言いますと、国内には成魚となった鰻はごく少なく、端境期(はざかいき)となり、外国産にたよざるを得なくなります。
でもご安心ください。私共では今一年以上かけ、じっくりと育て上げた旨みのある鰻をご用意しております。創業以来天然の鰻を扱い、よりそれに近い鰻を育てるよう、取り組んで参りました。
これからも変わることなく、おいしい鰻をお客様に差し上げなくてはと思い、今日も火床の前に立っております。