鰻とお米のはなし
私達の食生活もずいぶんと多様化し、徐々にお米の消費量も減ってきましたね。しかし、そこはやはり日本人。「おいしいご飯を食べたい」と思っていらっしゃると思います。
私は、「めし屋」は家庭で味わえないおいしいご飯をお出しすることが一番の役割だと考えます。お米の水分含有率はおよそ15~16%と定められてはおりますが、その為に強制的に火力乾燥した米は買いません。生産効率が悪くても農薬など一切使わず、有機農法一本で作った旨くて安全なお米を仕入れております。
ところで、鰻重の語源はと言いますと、炊き立ての熱いご飯の上に蒲焼を乗せ、冷めないようにしたのが始まりだとか。
いずれにせよ、おいしいお米を作ってくださる農家さん、そしてそれを仕入れ、1週間ごとに精米して届けてくれるお米屋さん、それぞれの期待にことも私共の仕事です。
おいしい鰻とおいしいご飯、変わらぬおいしさを召し上がっていただきたく、今日も火床の前に立っております。