鰻とそれぞれの役割のはなし

 あけましておめでとうございます。新しい年を迎えられ、皆々様には増々の御繁栄と御多幸を心よりお祈り申し上げます。

 さて、鰻の世界もいろいろな事が混ざり合い、はっきりとしない事が多く、時には本物さえも見失ってしまいそうですが、私共の役割は何ら変わる事はありません。

 毎日餌を与え、水質を初めあらゆる事を管理しながら愛情細やかに鰻を育ててくれている池元さん、その洗練された生きた鰻を毎日送ってくれる問屋さん、そんな方々が送り出してくれた上質の鰻をおいしい蒲焼に仕上げるのが私共の役割です。

 三者三様の思いのこもった上質の鰻を大切なお客様に召し上がっていただきたいと思い、今日も(今年も)火床の前に立っております。

 本年もよろしくお願い申し上げます。