鰻とワシントン条約のはなし

 立秋とは言うものの、まだまだ暑い日が続いていますね。ところで皆さんは今年11月に開催される「ワシントン条約締結国会議」なるものをご存じでしょうか?

 これは国際的に存在が危ぶまれる動植物を保護しようと加盟国がこぞってそのリスト作りをする国際会議です。今回は世界に19種あると言われるうなぎ属もいよいよその議題にあがる事となりそうです。

 EU(ヨーロッパ連合)が中心となり、うなぎは「絶滅危惧種」であると採択されれば少なからずともその影響が輸出入を主にして出て参ります。そんな中にあっても古くから日本人が慣れ親しんできた鰻文化を今こそ守り続けることが「鰻屋」の役割だと考えます。

 どんな時でも売れればいいの話ではなく、うなぎの持つ滋味滋養を余すことなくお客様に差し上げたいと願い、今日も火床の前に立っております。