鰻のテイクアウトのはなし
うなぎを美味しく焼き上げる方法は諸説ありますが、私は裂きたて、焼きたてに限ると考え、毎日仕事をさせて頂いております。
今回は何時召し上がって頂けるかわからないテイクアウトについてお話し致します。
うなぎを焼く時、表面温度はかなり上がりますが、上からの数ミリの内部はせいぜい70度~80度にしか上がりません。焼きたての美味しさを味わって頂くには、この温度が重要なのですが、テイクアウトでこの温度を保つことはできません。手っ取り早いのは、熱々のご飯の間に挟んでタレをかけ、蓋をして数分、または電子レンジで約10秒といったところでしょうか。いづれにせよ、お店で焼きたてを味わって頂くのが一番では。
うなぎの皮は三層構造になっていて、冷めるとゴム状になり、かたくなります。じっくり焼いた皮と強火でふっくら焼いた身が一体となってこそ蒲焼だと考えます。
どんな状況かであっても美味しく召し上がって頂きたいと思い、今日も火床の前に立っております。