鰻と「闇の大潮」のはなし

 雪が雨へと変わり、いよいよ春の訪れが感じられます。シラスウナギの漁期もそろそろ終わりとなりますが、今期は予想以上の豊漁でした。

 昨年末から今年の1月下旬の「闇の大潮」にかけて大採れとなり、7月以降、少しでもお安く鰻を召し上がっていただけるのではと思っております。

 古くから「闇の大潮」にはシラスウナギがよく採れると言われていますが、「闇の大潮」とはいったいいつの事なのでしょうか?

 文献によれば、月や太陽の引力によって周期的に起こる海面の昇降とあります。きっと月あかりもない闇の中で海面が上昇する時でしょうね。「宇宙、神、鰻」そこには何か深い関係があるのではと思えてなりません。

 神秘的な鰻を心込めて皆々様の長寿につながる様、おいしい蒲焼作ることが最も大切だと考え、今日も火床の前に立っております。