鰻と牛蒡(ごぼう)のはなし

 四季の移ろいに彩られた日本料理は、はしり、なごり、旬、出合いなどが様々な形であざやかに表現されます。うなぎにも出合いがあり相性もあります。幾つかある中で私は牛蒡が一番相性がいいのではと考えます。

 私共では牛蒡の持ち味を生かし、牛蒡を芯にしてうなぎをグルグル巻いて焼いた八幡巻。筒切りにして焼き、骨を抜いて代わりに牛蒡を刺して煮た印籠煮。ごぼうの凡味を生かした柳川鍋などごぼうには随分頑張ってもらっております。

 いずれも古い料理ですが、日本料理を通じて今こそ「温故知新」の精神を思い起こさねばと思いつつ、今日も火床の前に立っております。

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